月9ドラマは好きなものがたくさんありますが、初めて観た『素顔のままで』がとても印象的です。
まだ小学生の頃でしたがちょうど修学旅行の時、周りは観ていたようで、始まった途端に皆集中して観ていました。
私は初めてでしたが、子供ながらに引き込まれていくドラマの世界観に感動しながら観ていました。
早く続きが観たいと次回からは欠かさず観始めました。
その後何度か再放送もあり改めて観ましたが、やはり感動するシーンは同じでした。
正反対の性格の二人がお互いを尊重し、支え合っていく友情に素敵だなぁと思いながら観ていました。
安田成美さん演じる優美子と中森明菜さん演じるカンナは性格も見た目も正反対でした。
優美子はお嬢様のような図書館司書として働いていましたが、いざという時は自分の気持ちをちゃんと伝えられる強い女性のようでした。
カンナは派手で大雑把な感じですが、とても心優しい女性でした。
お互いにないものを、それぞれが尊重し認めているようでした。
東幹久さんが演じる一也はカンナに想われながらも優美子と結婚しました。
二人の友情はこれまで通りとはいかなくもなりましたが、最終的にはやはり切れることはなかった二人の絆はとても強いものだと感じました。
優美子は図書館司書から作家に、カンナは女優からダンサーになりました。
二人が出会い、お互いに影響を受けたことで更なる夢を叶えた結果なのだと思います。
優美子はカンナのファン、カンナは優美子のファン、自分を応援してくれる人が一番近くにいるのはとても幸せだと思います。
優美子はすれ違いにより一也と離婚しましたが、その後に妊娠が分かりました。
優美子は心臓の持病がありましたが、出産の道を選びました。
しかし、娘の誕生と引き換えに優美子は亡くなりました。
娘の名前は『優奈』。
優美子の『優』とカンナの『ナ』から命名されました。
このシーンはすごく感動したのを今でも覚えています。
優奈には二人の母がいます。
産んでくれた優美子と、育ているカンナ。
ラストシーンの、優美子の分まで愛情を注いでいるような優しい姿のカンナがとても印象的でした。
ダンサーとしても頑張り、母としても頑張れる力はきっと優美子が与えてくれたのかなと思いました。
安田成美さんには優美子のような控えめな女性のイメージはありました。
中森明菜さんには物静かなイメージが強かったのですが、カンナ役はピッタリでした。
派手な衣装も歌番組で観ることもあったせいか違和感なく似合っていたと思います。
歌だけでなく演技もできるんだなと思いました。
中森明菜さん以外には思い浮かばないくらいにハマり役だったと思います。
このドラマがきっかけで後月9ドラマも観るようになりましたが、ラブストーリーが多い中、女性の友情を描いたドラマはあまりなく今観てもきっと感動すると思います。
今の時代は女性の友情を描くものよりも、不倫や略奪愛が主流になっているので、こういうドラマを今改めて観ると新鮮なのかなと思いました。
人は一人で生きていくものではない、恋愛だけが全てではない、友情の温かさを感じられるようなドラマがまたあるといいなと思います。
まだ子供だった小学生でも分かりやすいストーリーでしたが、再放送で観るとまた違う目線で楽しめるように思います。
安田成美さんの後のドラマも観ていましたが、やはりこの『素顔のままで』が一番合っていた役柄のように思います。
それだけ印象的に残っているドラマです。
数多くある月9で一番に思い浮かんだこのドラマは連続ドラマを観始めるきっかけとなった最初のドラマでもあります。
あの時の感動がドラマが好きになったきっかけでもあると思うので、大切なドラマのひとつだとも言えます。